訪問歯科運営の効率化 ― SOL新機能紹介「アポイント自動組ツール」

✅ この機能は訪問歯科総合支援ソフト「SOL2」で提供予定です

本記事でご紹介するアポイント自動最適化は、訪問歯科診療総合支援ソフト「SOL2」の機能として現在ご利用いただけます。PC版(管理・事務)とスマートフォン(一部編集)の両方に対応しています。※バージョンアップが必要ですので、お問い合わせください。

重要な訪問歯科アポイントの「正解」はどこにも書かれていない。だから、体系化する。

訪問歯科において、アポイント業務の重要性はとても高いものです。理由はシンプルで、効率よく診療するには、「診療そのもの」以外の時間 ―― 移動や段取りに費やす時間を、どれだけ削減できるかにかかっているからです。

なぜ、アポイント最適化ツールを作ったのか

ところが、その最も重要なアポイントについて、「これが正解」という組み方は、どこにも情報がありません。できるだけ効率よく組もうと努力しても、それが本当に妥当なのか、確かめるすべがない ―― これが訪問歯科の現場に共通する悩みです。

アポイントが難しいのは、検討すべき項目が多すぎるから

一件のスケジュールを決めるだけでも、これだけの条件が絡み合います。

🧩 アポイントで同時に考えなければならないこと

  • 患者様の住所 … エリアがバラバラだと、移動だけで一日が終わる。
  • 都合の悪い曜日・時間 … 患者様ごとのNG枠を避けなければならない。
  • 処置の有無・内容 … その日の処置内容によって、必要な時間が変わる。
  • 施設での診療単価 … 施設での訪問人数による診療単価の区分を意識する必要がある。
  • 診療頻度 … 患者様ごとに適切な訪問間隔を守らなければならない。暦の関係で稼働日数も変わる。
  • Dr・DHの帯同と稼働 … 歯科医師と衛生士が帯同し、算定要件上の診療時間はバラバラ。

これらが同時に絡み合い、時に互いに衝突する。だから「良いアポイント」は、担当するチームにしか分からず、しかもそれが客観的にみて、妥当かどうかも分からず、正しさは個人の感性で属人化します。

📌 複雑なアポイントでも体系化できる

複雑に見えるアポイント業務ですが、その多くは体系化できます。絡み合う条件を一つひとつ、論理的に整理したうえで順番に組み立て、最後に人が調整する ―― それが最も妥当な進め方だと考えました。SOL2のアポイント自動最適化は、この考えを形にした機能です。

実際の画面で、順番に見てみましょう

ここからは、SOL2が実際にアポイントを組み上げる流れを、画面に沿ってご紹介します。やっていることは「① すでにある情報を条件にする → ② 住所から移動時間を割り出す → ③ 週間スケジュールを自動で組む → ④ 地図で訪問順を確かめる → ⑤ 人が最終調整する」という5つのステップです。

① 登録済みの情報が、そのまま条件になります

新しく入力し直す必要はありません。すでにSOLに登録されている「担当する患者様の一覧」が、そのままアポイントの材料になります。患者様ごとの施設・訪問先の種別、ひと月あたりのDr/DHの診療回数、その曜日の都合などが一覧で読み込まれ、ここからスケジュールを組み立てます。

担当する患者様と、施設・診療回数・都合が一覧で読み込まれた患者一覧画面
担当する患者様と、施設・診療回数・都合が一覧で読み込まれた状態

あわせて、その月の稼働日数(週数)や勤務時間、昼休み、Dr/DHの診療時間の目安といった基本条件も設定します。ここで設定した「使える時間」が、このあとのスケジュール作成の土台になります。

勤務時間・週数・DHなどの基本条件を設定する画面
勤務時間・週数・診療時間などの基本条件を設定した状態

② 住所から、移動時間を自動で割り出します

効率のカギを握るのは移動時間ですが、これを頭の中だけで見積もるのは大変です。登録された住所をもとに、地図上の位置(座標)を自動で取得し、さらに医院から各訪問先までの移動時間を実際の道路に沿って算出します。「この施設までは何分」という数字がそろうので、順番の良し悪しを感覚ではなくデータで判断できるようになります。

住所から各訪問先の位置(座標)を自動取得し、地図上に確定させた画面
住所から各訪問先の位置を自動取得し、地図上に確定させたところ

取得した位置をもとに、医院から各訪問先までの移動時間が一覧で並びます。ここで出た数字は、次のスケジュール作成にそのまま使われます。もし実際の所要時間と違う区間があれば、その場で数字を手直しすることもできます。

医院から各訪問先への移動時間が実際の道路に沿って算出され、区間ごとに手直しもできる画面
医院から各訪問先への移動時間が、実際の道路に沿って算出された状態

③ 週間スケジュールが、自動で組み上がります

材料と移動時間がそろえば、あとはSOL2が組み立てます。守るべき条件(都合の悪い曜日・診療頻度・稼働の上限など)を満たしたうえで、移動や稼働のムダが小さくなる並びを探し出し、週ごとの時刻順スケジュールを自動で作成します。誰を・どの施設で・何時から診るのかが、そのまま予定表の形になります。

何千通りもの組み合わせから良いものを見つける作業は、人の手には負えません。ここをSOL2が担うことで、担当者は「一から組む」のではなく「良いアポイントを仕上げる」ことに集中できます。

エリアがまとまり、時刻順に並んだ週間スケジュールが自動で出来上がった画面
エリアがまとまり、時刻順に並んだ週間スケジュールが自動で出来上がった状態

訪問歯科では歯科医師と衛生士がそれぞれのスケジュールで動くのが鉄則ですが、SOL2は歯科医師の訪問だけでなく、衛生士(DH)の口腔ケアの枠もあわせて計画に織り込みます。「Drの予定は組めたが、DHは別途手作業」といった二度手間が起きません。

施設ごとにDr滞在時間から算出したDH口腔ケア枠が自動で割り当てられた画面
施設ごとに、DH(衛生士)の口腔ケア枠まであわせて計画に織り込まれた状態

④ 訪問順は、視覚的に確かめられます

組み上がったスケジュールが、どんなまわり方になるのか ―― それも地図の上で、訪問順を追って確認できます。医院を出発して、どの順番で訪問先をまわり、各区間が何分かかるのかが一目で分かります。「この並びなら効率がよい」という判断を、表の数字だけでなく実際のルートとして見られるので、納得したうえで確定できます。

医院からの訪問順と、区間ごとの移動時間を地図上で確認できる画面
医院からの訪問順と、区間ごとの移動時間を地図上で確認できる状態

⑤ 最後は、人が調整します

自動で組んだ案は、あくまで、予定です。現場では、突然のキャンセル等が発生しますので、必要なところだけ整えます。この最終調整は、事務所のPCだけでなくスマートフォンからも行えます。予定が変わったときも、動かしたい訪問を指でドラッグするだけで、別の日・別の時間へ入れ替えられます。移動中や訪問の合間でも、その場でスケジュールを整えられます。

スマホ画面で、訪問を指でドラッグして別の枠へ動かしている様子
スマホ画面で、訪問を指でドラッグして別の枠へ動かしている様子

⚠️ 自動最適化は「予定」を作る機能です。最終的な訪問順・担当の決定は、現場の状況を最もよくご存じの担当者が行える設計になっています。

「これまでの移動順」を活かすこともできます

とはいえ、長年かけて築いてきた訪問の順番やまわり方には、その医院ならではの理由があります。SOL2では、ゼロから最適化するだけでなく、これまでの移動順に従ってスケジュールを組む設定も可能です。今までのやり方を尊重しながら、事務作業だけを軽くする ―― そんな使い方にも対応しています。

自動化できるものは自動化する。そのうえで、調整する。

ここまでご覧いただいたとおり、SOL2のアポイント最適化は、「自動化できるものは自動化して効率よく組み、そのあとに人が調整する」という順番を大切にしています。これまで一からすべてを手で組んでいた作業が、「たたき台を確認して、必要なところだけ整える」作業へと変わります。急なキャンセルが出ても、影響する範囲だけを組み直せばよく、表全体を作り直す必要はありません。

📌 属人化から、チーム全体の仕組みへ

「あの人にしか組めない」状態から抜け出し、論理的に整理されたスケジュールを土台にできる。担当者の負担が減るだけでなく、アポイントの妥当性を医院全体で共有できるようになります。自動化と現場の判断、その両方の良さを活かすのがSOL2のアポイント最適化です。

次の課題 ―― 「どのチームが担当するか」という最適化

ここまでご紹介したアポイント最適化は、各チームが担当する患者様の中で、スケジュールを最適に組むためのツールです。これだけでも大きな効率化になりますが、訪問歯科の効率化にはもう一段先があります。

SOL2には、組み上がったスケジュールが本当に効率的かどうかを客観的にチェックする機能もあります。たとえば、週ごとの診療充足率(使える時間に対して、どれだけ診療にあてられているか)を見える化し、時間が余っている週・埋まりすぎている週を洗い出します。

週ごとの診療充足率を見える化し、時間が余っている週を警告表示した画面
週ごとの診療充足率を見える化し、時間が余っている週を洗い出した状態

さらに、施設・患者様ごとの「持ち患者バランス」も分析します。持ち患者が多すぎるチーム、逆に受け入れる余地が残っているチームを数字で示すので、「どこからどこへ患者様を動かせば全体が良くなるか」を検討する材料になります。

🔭 本当に効率を左右するのは「担当の振り分け」

効率化にとって本当に重要なのは、どの在宅・施設を、どのチームが担当するかという振り分けそのものです。担当エリアの分け方が最適でなければ、一つひとつのチーム内のスケジュールをいくら丁寧に組んでも、全体として効率化出来ません。訪問歯科のアポイント効率化は個々のチームが効率的かを競わせることではなく、全体としてどれだけ効率化を達成出来るかです。

「チーム内の最適化」から「チームそのものの最適化」へ。SOL2は、訪問歯科の効率化を一歩ずつ前へ進めていきます。

※掲載している画面は実際のものですが、患者様・施設・スタッフ等の情報は保護のため加工しています。

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況については関係機関にご確認ください。

📩 SOL2に関するご質問・無料体験版のお申し込みはこちら